あんまは痛いけど効くと言われますが、その痛みにはどんな意味があるのでしょうか。この記事では、あんまの歴史や特徴、効果やメリット、種類や手技などを紹介し、痛みのメカニズムや対処法、痛み以外の効果などを解説します。あんまの痛みについて理解していただき、自分に合った施術を受けましょう。
あんまとはどんなマッサージか
あんまは、日本古来の伝統的な手技療法です。中国から伝わった按摩と指圧を組み合わせたもので、なでる、押す、揉む、叩くなどの手技を用いて、筋肉のこりをほぐし、血行を促進し、痛みを和らげます。
あんまの歴史と特徴
あんまの歴史は古く、奈良時代に中国から伝わったとされています。当時は「按摩」と呼ばれ、主に皇族や貴族の間で行われていました。江戸時代には「あんま」と呼ばれるようになり、一般の人にも広く普及しました。
あんまは、東洋医学の考え方に基づいて行われます。東洋医学では、人間の体は「気」「血」「水」の3つのエネルギーによって構成されていると考えられています。あんまは、これらのエネルギーの流れを整えることで、健康を維持・増進する効果があるとされています。
あんまの効果とメリット
あんまには、以下のような効果とメリットがあります。
- 筋肉のこりをほぐす
- 血行を促進する
- 痛みを和らげる
- ストレスを解消する
- リラックス効果
- 免疫力を高める
- 老化を防ぐ
- あんまの種類と手技
あんまの種類と手技
あんまには、以下のような種類と手技があります。
- なでる(撫でる)
- 押す(揉む)
- 揉む(揉む)
- 叩く(叩く)
- 振る(振る)
あんまは、これらの手技を組み合わせて、患者さんの症状に合わせて施術を行います。
あんまが痛いのは筋肉や経絡に働きかけている証拠
あんまは、指圧や手技によって、筋肉や経絡(けいらく)という気血の通り道に刺激を与えることで、血行を促進し、痛みやコリを解消する効果があります。
しかし、あんまを受けるときに痛みを感じることがあります。これはなぜでしょうか?
筋肉の緊張とコリの原因
筋肉は、長時間同じ姿勢を続けたり、ストレスを受けたりすると、緊張し硬くなります。すると、血管が圧迫されて血液の循環が悪くなり、酸素や栄養が不足し、老廃物が溜まります。これがコリの原因です。
コリは、筋肉の中に小さなしこりやツボと呼ばれるポイントができることで起こります。これらのポイントは、あんまによって刺激されると、痛みを感じます。
経絡とは何か、どう関係するか?
経絡とは、東洋医学において、身体の内臓や各部を連絡しているルートであり、気血の通り道です。
経絡は、身体の中で臓腑につながっているので、ツボに刺激を加えれば、経絡を刺激し、臓腑に影響を与えることができます。逆に、臓腑の病気は、経絡を通じてツボや体表に現れます。
あんまは、筋肉だけでなく、経絡やツボも刺激することで、全身の気血の流れを改善し、不調を治す効果があります。
痛みのメカニズムと痛みの種類
痛みは、身体に何らかの異常や刺激があったときに感じる感覚です。
痛みには大きく分けて2種類あります。
- 急性痛:外傷や炎症などによって起こる急激で強い痛み
- 慢性痛:原因不明や持続性のある長期間にわたる痛み
あんまが痛い場合は、主に慢性痛に分類されます。
慢性痛は、筋肉や経絡のコリや緊張が原因で起こることが多く、あんまによって刺激されると、痛みを感じます。
しかし、この痛みは、身体の不調を知らせるサインであり、あんまが効いている証拠でもあります。
あんまによって痛みを感じるときは、以下のことを心がけましょう。
- 痛みの程度をセラピストに伝える
- 痛みに耐えすぎない
- 痛みの後に水分補給やストレッチをする
- 痛みが長引く場合は医師に相談する
あんまで痛みを感じるときの対処法と注意点
あんまは、筋肉の緊張や痛みを緩和するために有効な施術ですが、中には痛みを感じてしまう人もいます。ここでは、あんまで痛みを感じたときの対処法と注意点をご紹介します。
痛みの度合いと適切な刺激量
あんまで痛みを感じるときは、その痛みの度合いによって、適切な刺激量が異なります。一般的には、以下のような目安があります。
- 痛気持ちいい程度:適切な刺激量である可能性が高い
- 痛くて耐えられない程度:刺激量が強すぎる可能性が高い
- 痛くない程度:刺激量が弱すぎる可能性が高い
あんまは、痛気持ちいい程度の刺激量が最も効果的です。これは、痛みを感じることで、脳からエンドルフィンという鎮痛物質が分泌されるからです。エンドルフィンは、痛みを和らげるだけでなく、リラックス効果や免疫力向上効果もあります。
しかし、痛くて耐えられない程度の刺激量は、逆にストレスや炎症を引き起こすことがあります。これは、痛みを感じることで、脳からノルアドレナリンやコルチゾールというストレスホルモンが分泌されるからです。ストレスホルモンは、血圧や血糖値を上昇させたり、免疫力を低下させたりすることがあります2。
一方、痛くない程度の刺激量は、筋肉や経絡に十分な影響を与えられないことがあります。これは、あんまの効果を十分に発揮できないことを意味します。
したがって、あんまで痛みを感じるときは、自分の感覚に合わせて適切な刺激量を調整することが大切です。
痛みを伝えることの重要性とコミュニケーションの方法
あんまは、施術者の技術や経験によって、効果が大きく異なります。痛みを伝えることは、施術者が効果的な施術を行うために重要です。痛みを伝えるときは、具体的に痛みの場所や程度を伝えましょう。また、痛み以外の症状がある場合は、それも伝えてください。
痛みによる副作用やリスクの可能性
あんまには、副作用やリスクがほとんどありません。しかし、まれに、痛みや出血などの副作用が出ることがあります。また、妊娠中や授乳中の人は、あんまを受ける前に医師に相談してください。
あんまは、筋肉の緊張や痛みを緩和するために有効な施術ですが、痛みを感じてしまう人もいます。痛みを感じたら、施術者に伝えましょう。痛みを伝えることは、施術者が効果的な施術を行うために重要です。
あんまで痛みを感じないときは効果がないのか
痛みを感じないときは、あんまの効果がないと思われがちですが、それは必ずしも正しくありません。痛みの感じ方は個人差がありますし、痛み以外にもあんまの効果はあります。
痛みの感じ方は個人差があること
痛みは、体に起きた異常や損傷を脳に伝えるサインです。しかし、そのサインをどれだけ強く感じるかは、人によって違います。
痛みの感じ方に影響する要因はたくさんありますが、例えば以下のようなものがあります。
- 痛みに対する恐怖や不安
- 痛みに対する期待や信念
- 痛みに対する注意や集中
- 痛みに対する経験や記憶
- 痛みに対する気分や感情
つまり、同じ刺激でも、痛みを強く感じる人と弱く感じる人がいることは自然なことです。
したがって、あんまで痛みを感じないからといって、効果がないと判断するのは早計です。
痛み以外の効果の指標とは何か
あんまで痛みを感じない場合でも、以下のような指標で効果を確認できます。
- 体温や皮膚の色が変化する
- 筋肉や関節の動きや柔らかさが変化する
- 呼吸や心拍数が変化する
- 汗や尿量が変化する
- 気分や精神状態が変化する
これらの指標は、あんまによって体内の血液やリンパ液、エネルギーの流れが改善されたことを示しています。
痛みを感じない場合の施術方法や頻度
あんまで痛みを感じない場合は、施術方法や頻度を変える必要はありません。あんまは、痛みを感じることが目的ではなく、体のバランスを整えることが目的です。
痛みを感じないからといって、強く押したり、長く押したりすると、逆に体に負担をかけることがあります。
頻度については、体の状態や目的によって異なりますが、一般的には週に1~2回程度が適切です。あんまは、一回の施術で即効性があるものではなく、継続して受けることで効果が高まるものです。
したがって、あんまで痛みを感じない場合でも、施術者の指示に従って、適切な方法と頻度であんまを受けることが大切です。
まとめ
あんまで痛みを感じないときは効果がないのかという質問に答えました。
痛みの感じ方は個人差がありますし、痛み以外にもあんまの効果はあります。痛み以外の効果は、体温や皮膚の色、筋肉や関節の動きや柔らかさなどで確認できます。
痛みを感じない場合でも、施術方法や頻度を変える必要はありません。適切な方法と頻度であんまを受けることが大切です。
以上です。ご参考になれば幸いです。